「やめる練習」から読み解く自分軸で生きる考え方

自分軸で生きる考え方 Kou’s特選!おすすめ本

私たちが生きるこの世界は、情報化が進化し続け、SNSの発達もそのひとつともいえます。
常に他人の振る舞いや行動様式に興味を抱く人が増えているといっても過言ではありません。

では、なぜ、他人の動向が気になるのでしょう?
そこには、他人との比較があるのではないでしょうか。
しかし、比較によって得られるものといえば、「優越感ゆうえつかん」か「劣等感れっとうかん」です。
他人と比べることで、現在の自分の価値を確認しようとする行為ともいえます。

何をするにも、他人の目や評価を気にして生きているということです。
得られるものが、「優越感ゆえつかん」か「劣等感れっとうかん」であって、そこに価値はあるのでしょうか?
それは、別の表現をするならば、「他人軸たにんじく」の人生といえます。

自分の価値を、常に他人に決められているということです。
本来、自分の人生は自分自身のものであって、他人に決められるべきものではありません。

では、どうしたら他人の目や評価を気にすることなく、自分軸じぶんじくの人生を歩んでいけるのでしょうか。
その生き方のヒントとなる書籍と出会いました。

「やめる練習」 著/桝野俊明(プレジデント社)

1953年神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー。
主な著書に『禅、シンプル生活のすすめ』『放っておく力』『心配事の9割は起こらない』(知的生き方文庫)、『無心のすすめ』(中公新書ラクレ)、『人生は凸凹だからおもしろい』(光文社新書)など。

妄想もうそう」  比較や情報などによる、邪念じゃねん我欲がよく煩悩ぼんのう執着しゅうちゃく
莫妄想まくもうそう」 妄想から離れること。

本書では、一人の時間を利用して自らをみつめなおし、妄想から離れ心穏やかに生きる方法を、禅の考え方をもとに、読む者にやさしく語りかけます。

自分軸で生きる考え方

不安を手放す
不安に思っていることの9割は現実化しないものです。つまり、不安の多くは杞憂きゆうに終わっているわけです。「不安になる時間」の大部分は結果的には無駄な時間ということです。

第一章 人生において「やめること」

私たち人間は、もともとネガティブな生き物です。
ネガティブであるからこそ、さまざまな危険を察知することができているのです。
ネガティブさゆえに、これまで人類は進化発展してきたともいえます。
ともすれば、不安を抱くということは悪いことではないんです。

しかし、その不安に支配されてはなりません。
不安が先に立って行動できなくなってしまっては、自己成長もありません。
要は、不安はあるものと受け入れつつも行動していくことです。
不安とは、心がつくり出す「幻想」であることと受け入れましょう。

コウ
コウ

不安には何の根拠もない!
行動しつづけること。
時間が解決することもあるしね!

自分を「盛る」のをやめる
そもそも「盛る」のは、自分に自信がないからです。だから背伸びをして格好をつけるのです。

第二章 人間関係において「やめること」

SNSの発展と普及はすさまじく、利用している人も多いことでしょう。
情報の入手や、世界中の人とのコミュニケーションツールとしても大変便利ですよね。
しかしその便利さゆえに、多くの人から良く思われたいという感情から、つい自分を大きく見せようとしたりしたくなる欲が出ることもあるでしょう。

多くの好反応が得られれば、それは、一時は気分が良いものかもしれません。
しかし、それは結局、偽りの自分でしかありません。
一度ついた嘘は、一生つき続けなければならなくなるんです。
便利なはずのSNSが、とてもむなしく、つらいものになってしまうでしょう。

コウ
コウ

いちどついたウソは、偽りの自分となり、訂正ができない。
ウソに対してさらにまたウソをつけば、抜け出すことはできなくなる。
本当の自分を大切にしよう!
素の自分を慕ってくれる人は必ずいるよ!

苦手なことは放っておく
苦手をなくそうという心がけは悪くはありませんが、苦手は苦手のままでいいではありませんか。

第三章 仕事において「やめること」

ある世代によっては、「苦手は克服こくふくするものだ」という常識を持つ人もあるかもしれません。
しかし本当にそれが最善なのでしょうか?
苦手を克服することは、もちろん素晴らしい行動です。
しかしそれはあくまで、苦手を克服することに喜びや生きがいを感じることができればでしょう。
人によっては、苦しく思う方もあるはずです。

人生は幸せに生きることに価値があって、苦しむことにあるのではありません。
たった一度の人生を、苦しいものするか、喜びで満たしていくのかは自分で選ぶんです!
苦手なことは、それを得意な人にお願いしちゃえばいいんです。
そして自分は得意なことに全集中しましょう!

コウ
コウ

自分の得意なことはなんだろう?
いつも考えつづけよう!
そして楽しく感じることを選択しよう!

いまあるものを大切にする
丁寧に物を扱い、丁寧に物と向き合うことは、丁寧に生きることにもつながります。

第四章 生活において「やめること」

私たちが生きる現代は、潤沢な物にあふれています。
すこしでも古くなればまた新しく買えばこと足りるといった考えを持つ人も少なくないでしょう。
まさに使い捨ての時代ともいえます。
しかしそういった考えですと、物のありがたみを感じることもありませんし、大切にもできなくなります。
これからの環境破壊のみならず、自分の人生そのものにも影響してくるといっても過言ではありません。

反面、物を大切にできる人というのは、人生そのものを大切にできる人といえます。
いま目の前にあるひとつひとつの物に感謝して丁寧に扱うことができます。
物を大切に丁寧に扱う習慣のある人は、何に対しても丁寧に対応します。
ひいては、他人の人生に対しても丁寧に真摯しんしに向き合える人といえます。

コウ
コウ

物を大切にできる人は、自分自身のみならず、他人も尊重できます。
いまあるものを大切にしよう!
そんな人は、多くの人に愛されます!

まとめ

人生は一回きり。
本来なら、他人の動向や、評価などを気にしているヒマなどありません。
それでもこのような状況にある人が増えているのは、SNSや技術の進化が生んだ現代病ともいえます。

現代が生んだ病といえば、集団意識、ネット依存症などがあります。
人と一緒に行動することで得られる安心感への依存心や、リアルな人間とのコミュニケーションのストレスから、匿名が前提のネット世界への逃避などです。

安心感を求めて集団に属したり、ストレスから逃れるようにネットに逃避したとしても、その向こうには、結局のところ人間関係が結果として待ち受けています。
そして、いずれ他人との比較に悩むことともなるでしょう。

ではどうしたら、そのような他人との比較から解き放たれることができるのでしょうか?
それには、邪念じゃねん我欲がよく煩悩ぼんのう執着しゅちゃくといった「妄想もうそう」をある意味では手放すこと。

妄想もうそう」することを「やめる」ことです。


コウ
コウ

僕たちが持つ「欲」には際限がない。
欲は時に、行動を促すエネルギーにもなるけどね。
しかし、欲にとらわれてしまってはいけない!

バニ
バニ

妄想することをやめてみよう!
他人の価値観や評価を採用することに意味はないんだね!

コウ
コウ

いま目の前にあるすべてのものに感謝しよう。
こうして生きているだけでも奇跡で感謝すべきものなんだ!

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