心の持ち方 完全版 Think Positive 書籍レビュー

心の持ち方 kou'sレビュー Kou’s特選!おすすめ本
著者/ジェリー・ミンチントン 翻訳/弓場 隆
発行所/株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン

「自分らしく生きる」とは、どういうことでしょうか?

その問いへのヒントが、夜空にひろがる美しい星々のように散りばめられた一冊です。
人生を豊かにするため、92項にわたって投げかけられる様々なメッセージは、現代のストレス社会を生きるすべての人々にとって心の持ち方への処方箋となるでしょう。

誰しも幸せになりたいし、豊かに生きていきたいと願う一方、私たちの普段の思考、無意識にとる反応、あたりまえに行っている行動は、本当に自分の人生にとって有益となるものなのかと考えたことはあるでしょうか?
自分の考え方や行動の基礎となるものはいつ、どういった経緯で身に付いたのか?
普段、当然考えないですし、それらはすでに自分にとっての常識となっているものです。

本書は、私たちが常識とする思い込みや先入観、固定観念などの「縛り」を、「気づき」へと導くことで、過去を受け入れ、これからの未来へと人生を豊かに生きていくための術を紹介する指南書となっています。
読みすすめるほどに、新たな「気づき」の連続に、おどろくことになるでしょう。

これより、印象に残った、5編を紹介させていただきます。

自尊心を高める

自尊心とは傲慢になることではなく、自分の価値を信じることだ。
自尊心を高めれば幸福感が増す。

自尊心を高めるとは、自分の価値を高め自分を信じるということです。
自分という存在は尊いもので、唯一の自己という何ものにも勝る価値です。
しかし他人に認められようと、高価なものを所有したり、他人を支配しようと威張ったりするのは、一時的な権力や支配欲が満たされるだけで、健全な自尊心ではありません。
読書などで人間に関する心理を学び続け、自分自身への思慮を深めることで自尊心を高めていくことが可能となるのだと考えます。

人の目を気にしない

人の目を気にしすぎると、人生が退屈になってしまう。
すべての人に認めてもらう必要はないことを理解しよう。

自分が人にどう思われているか気になる人は、少なくないのではないでしょうか?
私たちは幼いころから「人にどう思われるか考えなさい」「他人に迷惑をかけてはいけません」などと、ことあるごとにしつけられてきたために、必要以上に人目を気にしながら生きる考え方のクセがついてしまっていて、とても窮屈さを感じているのではないでしょうか?

自分にとって、欲しいものや必要なものを提供してくれる人たちとは良好な関係を築いていく必要がありますが、そうではないその他の存在の人たちには最低限の礼儀と敬意を表すだけで良く、世の中の人をこの2種類に分けて考え相対することで、かなり他人の目や評価を気にしなくても良いことに気づくはずです。

「人生は楽しいものだ」と思う

人生が苦しいものである必要はまったくない。
楽しいものだと考え、楽しくするために努力しよう。


一般的に、「人生は苦しく厳しいものだ」などという考え方が常識として語られることがありますが、本当にそう思うなら、自分の人生は「苦しく厳しい」ものになってしまいます。
質素倹約に努め、汗水たらして働くことこそ美徳とされてきた、つくられた常識にあるのだと考えます。

しかし、人生は苦しむためにあるのでしょうか?
「人生、苦も楽もある」という言葉があらわす通り、人生の中では困難な時期もあるでしょうが、生涯にわたってそういう状態が続くものではないと考えます。

一度の人生を自分らしく謳歌するためにも、「人生は楽しいもの」と考えることで、人生を楽しくするために知恵をしぼり努力する道を歩み始めることができるでしょう。
生まれてきたことに感謝し、自分だけの人生観を描き、選択していこう。

好きなことについて考える

何事でも、それについて考えれば考えるほど、増加する。
嫌いなことではなく、好きなことについて考えて、それを増加させよう。

それについて考えれば考えるほど増加するという「増加の法則」があるといいます。
好きなことについて考えれば考えるほど、それが増加し、嫌いなことを考えれば考えるほど、それが増加します。
自分が常に考えている「思い」は徐々に膨れ上がり、「言葉」ともなり、それを現実として引き寄せるともいわれます。
自分の人生を向上させるためには、嫌いなことを考えるよりも、好きなことを考えに考え続けて好きなことを増加させていきましょう。

人そせぞれ違う考え方があることを理解する

人はみな、異なっている。
そのことを理解したうえで、心を開いて肝要になろう。

私たちは子供のころから親や生まれた家庭環境のなかで影響を受けて自分の世界観や価値観を構築してきますが、人生経験が浅いほど無意識に万人共通して、家庭環境や経歴、教育、収入、価値観においても、自分と似通っていてさほど変わらないという根拠のない思い込みを持っています。
その先の人生において異なる環境で育った人たちと交わり、様々な経験をすることで新たな気づきを得て、さらに自分の世界観を広げていくことになります。

だれしも異なる環境で育ち、異なる教育を受けてきたことにより、人はそれぞれに異なる言動をし、考え方も異なることこそがあたりまえであって、自分とはまったく異なる価値観を持っているのだと認め、その「異なり」を受け容れる寛容さを心得ておくことが大切だと改めて考えさせられます。
自分の価値観を押し付けることで他人の考え方を変えさせることは出来ませんし、険悪となりトラブルとなる可能性を招くよりも、お互いを尊重し合うことで相互理解に努めたいですね。

本書を読み終えて ~kou’s書評~

「常識」とは「価値観」とは何だろう?と強烈に考えさせられた一冊でした。
例えば、「一羽の鳥が大空を飛んでいる」として、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

①気持ちよさそうに飛んでいるなぁ
②一羽だけでどうしたんだろう?群れからはぐれたのかな?
③ひな鳥のために餌をとって巣へ帰る途中だろう。
④餌になる昆虫や木の実を探しているのだろう。
⑤巣作りの場所を探しているのでは?

などなど、列挙すればきりがなさそうですが、私だけでもこれだけ考えるということは、100人が考えたらとてつもない数になりそうですし、もっと面白い考えも聞けそうですね。
常識や価値観には正解などなく、ひとそれぞれに異なる常識と価値観があるのだと改めて考えさせられます。

kou
kou

時の経過、時代とともに世代交代も進み、その常識と価値観も時代とともに書き換わっていってしかるべきで、その変化を阻む権利は誰にも無いのだということも同時に思います。
「悩み」というものの原因は人間関係であることがほとんどで、自分の常識や価値観の押し付け、お互いの「異なり」への理解や、努力を怠った際にその摩擦のエネルギーが「悩み」となるのでしょう。

kou
kou

「異なり」を理解することへの価値としては、自分の常識や価値観に固執していては、けっして得ることができない、まったく異なる新しい価値観の創造にあると考えます。お互いの常識や価値観を尊重し理解し合う寛容さを身に付けることで、新時代を紡いでいく新たな価値観をも創造できるかもしれません。

バニ
バニ

最後までお読みいただきありがとうございました!

★この記事を書いた人★
kou&バニkou&バニ

「本」こそが人生の師「KOU」と「バニ」です!

本を読み、先人の知恵や思考・生き方に触れることは、現代人にとっても良き人生をつむぐためのエッセンスとなりえます。

これまでも読書をするなかでは、多くの気づきと勇気を授かりました。
その数多くの「気づき」のひとつひとつは、血となり肉となり生き方を変えます。

書籍をもとに、人生をより良く変える思考を読み解きます。

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