「仕事も人間関係もうまくいく放っておく力」書籍から読み解く人生を軽やかにする方法3選

仕事も人間関係もうまくいく放っておく力 kou's書籍レビュー Kou’s特選!おすすめ本

一般的な悩みの多くは、執着しゅうちゃくや後悔などが原因としてあると考えられます。

自分がコントロールできるものは自分だけであって、他人や、過去などは絶対に変えることはできません。

それらを自分の思いどうりに変えようと、苦慮くりょした経験はほとんどの人にあるのではないでしょうか。

人生をしなやかに上機嫌じょうきげんに生きるには、気にしない、執着しない、こだわらない、ムダなことに介入しないなど、「放っておく」という発想がカギとなるようです。

全5章99項目あるエピソードのなかから、人生を軽やかに自分らしく楽しむためのヒントをいくつか紹介します。

枡野 俊明(ますの しゅんみょう、1953年2月28日 – )
日本の僧侶、作庭家。曹洞宗徳雄山建功寺住職、日本造園設計代表、多摩美術大学教授、ブリティッシュコロンビア大学特別教授(Adjunct Professor)。神奈川県横浜市生まれ。
(Wikipediaより)

仕事も人間関係もうまくいく放っておく力 抜粋&レビュー

孤立しない。でも群れない

人間関係でもっとも怖いのは、孤立することです。だから人は、味方を求めて群れたがるのかもしれません。
一方で、群れたら群れたで、その味方の中から敵を見つけ出してつぶしにかかろうとする傾向があります。
しかし本来、ほとんどの人間関係には敵も味方もありません。
場面に応じて力を合わせることもあれば、異なる立場にありながらも敵対せずに切磋琢磨することもある。
そういう関係性を持つのが理想だと、私は思います。
(本文中より)

「赤信号、みんなで渡ればこわくない」などという言葉もありますが、人には常に群衆思考があるようです。
人は古来からコミュニティを形成し、団結することによって進化、進歩してきました。
それは人間が持つ本能ともいえる心理であって、生きのびるうえでの知恵でもあったのでしょう。

前提として、人は一人では生きていけないのなら、能力の優劣というものは重要ではないのではないでしょうか。
それぞれ個人個人が得意とする分野、能力をおしみなく持ち合うことで、結果、社会に貢献することができれば最良です。

ときにライバルとして切磋琢磨せっさたくまするような場面であっても、お互いの状況や立場を超えて、自らできることを持ち合って持ちつ持たれつの関係を築いていく生き方が、生成発展の道だと考えます。

自分の役目をひたすら果たす

日々忙しく仕事をしていると、ふと「自分は何か人々の人々の役に立てているのだろうか。少しでも社会に貢献できているのだろうか」などと思うことがあるかもしれません。
とりわけコロナ禍にあって、営業自粛を強いられる事業が増えたものだから、「自分の仕事って、いらないんじゃないの?」と困惑を覚えた人も多かったようです。
しかし明言しましょう、仕事と名のつくものはすべてが、なんらかの形で社会に貢献するものであり、人々の役に立つものであると。
社会にとって不要なのは新型コロナウィルスのほうであり、みなさんでも、みなさんの仕事でもないのです。
(本文中より)

新型コロナウィルスのパンデミックは、私たちの生活を一変させました。
生活様式のみならず、これまで「常識」とされてきた、社会通念さえも書き換えてしまいました。
社会という名の「リセットボタン」が押されてしまったといえます。

多くの人が働き方を変えざるを得ない状況となり、生き方そのものを考える機会ともなりました。
反面、多くのムダを見なおす好機こうきとなったという考え方も、ひとつあるのではないでしょうか。

すべての仕事は、社会に必要とされているから存在しているのであって、ムダな仕事は一つもありません。
しかし、一つ一つの仕事においてもこのパンデミックによって、なかば強制的にムダをそぎ落とす好機ともなったと考えると、またその見方も変わるのではないでしょうか。

これまであたりまえとされてきた一般常識や価値観は確実に変化してきています。

新型コロナウィルスのパンデミック騒動をどのように解釈し、そして未来にむけて一人一人がどのように活かしていけるかがポイントとなります。

様々なムダをそぎ落とすことができ、人が人らしく生きなおすための好機だったと伝えていくか、単なる黒歴史だったとするかは、そのとらえかた次第です。

私たちは今後どのような未来を望み、どのように伝えたいと考えていけるのでしょうか。

自由自在に生きる

自分の人生、自分らしく生きていきたいものです。ポイントは二つ。
第一に禅でいう「柔軟心」を持つこと。それはいうなれば、定まった形のない、雲のような心。
何事も「こうあるべき」「こうあらねばならない」などと考えず、相手や状況に応じて自由自在に変わっていくことを意味します。
その自由さこそ「自分らしさ」は発揮されるのです。
第二に、「謙虚さ」。
いいかえれば、自分のできること、得意なことをして、社会に貢献することです。
(本文中より)

上善如水じょうぜんみずのごとし」は、老子の言葉としても知られています。
この言葉は、水に最上の善を見いだし、争いを避けて生きることこそが最上の善としています。
人はつねに、上へ上へと他人を押しのけてでも優位に立ちたいとする習性を持ち合わせています。

「水のように低いところに留まり、争いを避け、万物に恵みを与え続けなさい」との通念がこの言葉にはあります。

水には決まった形はなく、その場その場でその形も柔軟に変化させます。
それでいて、時間をかけて岩をもつらぬく強靭きょうじんさをもみせます。

水のしなやかさが柔軟な心であるなら、岩をもつらぬく強靭さは確固たる考え方の自分軸といえます。

水は、低く留まることで、万物に恵みを与え続けます。
水のようにしなやかに自然体で、自身の能力をいかんなく発揮することで、結果、社会貢献することができるのだと考えます。

柔軟でしなやかでありながらも、確固たる自分軸を持つ生き方こそが、自由自在に自分らしく生きるコツなのではないでしょうか。

本書を読み終えて kou’s書籍レビュー&まとめ

本書の冒頭では、「放っておいていいことは放っておく」との言葉があります。
日々、様々なことが起きてきますし、そのひとつひとつにいちいち反応して、躍起やっきになって対応して、結果、心をすり減らしていては体が持ちません。

人生とは、自分らしく生き、楽しく生涯をまっとうするためにあるのではないでしょうか。
もちろんそのなかでは、他人のために時間やエネルギーを費やす場面もあるでしょう。
それは、人は一人では生きられないからです。

お互いがお互いの能力を持ち合わせることで困難を克服できたり、結果、未来に希望を見いだすことができたりすることがあります。
その体験は、人の役に立つことで味わえる、生きる意味ともなります。

自分にできることは難なくできますし、できないことはどう頑張ってもできません。

人生をストレスなく、楽しく上機嫌で生きるには、その場その時に応じて柔軟に対処し、関わらなくてもいいことには関わらないと構えてみましょう。
そんな一見ドライともいえる考え方くらいで良いのではないでしょうか。

そのほうが、自分を大切にできますし、他人にもやさしく寛容になれます。

生きていれば、悩み、ストレスが無くなることはないでしょう。
昨今のコロナ禍においてもまた違ったストレスに悩んでいらっしゃる人もあるでしょう。

場合によっては、思いきって「放っておく」。

そんな考え方に触れ、これまでの生き方や価値観を見なおすきっかけに、本書を活用してみてはいかがでしょうか。

★この記事を書いた人★
kou&バニkou&バニ

「本」こそが人生の師「KOU」と「バニ」です!

本を読み、先人の知恵や思考・生き方に触れることは、現代人にとっても良き人生をつむぐためのエッセンスとなりえます。

これまでも読書をするなかでは、多くの気づきと勇気を授かりました。
その数多くの「気づき」のひとつひとつは、血となり肉となり生き方を変えます。

書籍をもとに、人生をより良く変える思考を読み解きます。

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