私たちの世界は、新型コロナウィルス感染拡大を契機に、これまで常識とされた考え方や行動様式が崩れ去り、すべてにおいて変化を余儀なくされています。
その変化の波に乗れる人と、過去の常識に縛られ波に乗れない人との格差・2極化がますます拡がっていくものと考えられます。
新しい時代において過去の常識に固執すれば、すべてにおいて生きにくさしか存在しないでしょう。
ソーシャルディスタンス(社会的距離)、テレワーク、ビデオ会議、などの言葉が一般化しつつある現在、「新しい生活様式」と呼ばれる行動が求められるなか、私たちは一体どのように考え、行動すれば良いのでしょうか。
コロナショック後の世界、新時代を幸せに生きるための考え方と行動についてを本書のタイトルのとおり、「うまくいく考え方」として述べています。
本田健(ほんだけん)作家
神戸生まれ。経営コンサルタントを経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。「お金と幸せ」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。そのユーモアあふれるセミナーには、世界中から受講生が駆けつけている。大人気のインターネットラジオ「本田健の人生相談~Dear Ken~」は4,500万ダウンロードを記録。著書は、『ユダヤ人大富豪の教え』『20代にしておきたい17のこと』(大和書房刊)など130冊以上、累計発行部数は800万部を突破している。2019年6月にはアメリカの出版社Simon & Schuster社から、初の英語での書き下ろしの著作「happy money」を米国・英国・豪州で同時刊行。同作は全世界で20万部を突破し、すでに40ヵ国以上の国で発売されることが決まっている。

以下から、5章にわたる新時代をより良く豊かに生きる考え方を踏まえ、私なりの解釈を織り交ぜながら紹介します。
うまくいく考え方 抜粋&レビュー
ピンチを強運に変える法則
運とは自分でコントロール可能なものとあります。
では運をコントロールするにはどうしたら良いのでしょうか。
それは、あたりまえの日々に感謝して生きることです。
ささいな日常、周囲の人に対して感謝の気持ちを持って接することができる人には、運が味方します。
なぜなら、感謝の気持ちを持って生きている人というのは謙虚であるともいえ、その謙虚さは周囲に対して気配り目配りができるということです。
そういった生き方ができる人は、確実に周囲の人たちの共感を呼び、さらに感謝されることになります。
その人の発した「ありがとう」の言葉や感謝の心が、感謝のスパイラルのように周囲の人たちを巻き込みます。
感謝の心で生きるとは謙虚であることと同時に、他人をも大切にできるということ。
そういう人を周りは放ってはおかないはずです。

仕事で成功する法則
仕事で成功するには、まず仕事を好きになることというのはよく言われます。
誰しも始めは、何をするにしても下手であたりまえです。
自転車に乗るための練習は、何度も何度も転んで、ある日突然スッと転ばずに乗れるようになったという、誰にも当てはまる経験としてよく例えられますが、仕事でも数々の失敗や、試行錯誤の繰り返し、小さな成功体験を積み重ねていくことで自信を得ることができます。
その繰り返しの日々で、気がつくと寝ても覚めても仕事のことを考えていて、苦しくても最終的に課題をクリアできた時の達成感は遊びの中では味わえないものがあります。
その境地というものは、まさに仕事を好きになっている状態で、そういう人はもうすでに仕事で成功しているのではないでしょうか。
「好きこそものの上手なれ」の格言通り、「好き」ということは上達への最低条件であり、上達があってこそ着実に好きになってきます。
好きであれば、難題をクリアする粘り強さとして育まれますし、達人ともいえる域に達すれば、それはプロの技術として世の人々にも歓迎され、自然と成功することになるでしょう。

お金を引き寄せる法則
お金を引き寄せるには、お金に好かれようとはよくいわれることです。
では、お金に好かれるとはどういうことでしょうか。
まずは、収入を増やすか、支出を減らすといった行動は多くの人の考え方です。
もちろんそういった考え方は大切ですが、大きく稼ぎたいといった場合は実現にはムリがあります。
お金が入ってくる原理は、誰か他人の役に立ったり、有益となったときにこそ働きます。
私たちがお金を支払う時というのは、なにかの物やサービスなど、その価値に対しての対価として支払っています。
日常の物やサービスに対して気持ちよくお金を支払えているでしょうか?
お金は私たちの周りを流れるエネルギーであって、用い方次第では人を幸せにも不幸にもできる目に見えないエネルギーです。
自分が必要と考えた物やサービスに気持ちよくお金を使ってあげると、ポジティブなエネルギーが放たれます。
そのポジティブなエネルギーは人を惹きつけ、エネルギーであるお金もまた磁石のように引き寄せられてきます。
値踏みをしたり、妥協してつかうお金は、ネガティブなエネルギーとなります。
自分が本当に大好きで必要だと思えるものの対価としてつかえば、おのずと気持ちよくつかえるはずです。
お金を引き寄せたいなら、お金はエネルギーと理解して、お金を稼ぐ目的を決めます。
まず、収入の大きさは、他人に決められるという固定概念を捨てましょう。
すべては自分の頭で思い描き決めた収入を受け取る資格があると自覚し、そしてその収入に見合うほどの成果を出すための圧倒的努力と行動を続けることです。
入ってくるお金の量、エネルギーの大きさは、常に自分の行動量と器の大きさに比例しているからです。

人間関係を豊かにする法則
「この人は好きだな」「この人は嫌いだな」と感じる基準はどこにあるのでしょう。
もちろん相性の合う合わないはありますが、なんだか感じもよく、誰とでもうまくもいっているという人は身近に一人はいるのではないでしょうか。
人間関係を豊かな人というのは相手の立場がどうであれ、分け隔てなく接することのできる人なので、たとえ相手が目下の人間であってもおごり高ぶらない器の大きさと、目上や立場のある相手であっても媚びへつらわない心の余裕を持っています。
そういう裏表のない態度で生きている人は、常に人を思い、相手にとって有益である存在でありたいと考え行動するので、結果、周囲の人の信頼を得ることになるのではないでしょうか。
誰しも、人に嫌われるよりは好かれたいと考えます。
それは、決して相手に自分を合わせて生きるという意味ではなく、自分ができることで相手にとって有益となる行動を心掛けて生きるということです。
そういった思いや行動は相手にも伝わって、「大切にされている」と信頼されます。
自分から相手に興味を持ち、相手の思いを汲んだ行動は信頼へとつながり、そういった一連のプロセスが、ひいては自己肯定感をも高めることになってくるでしょう。

夢を実現する法則
多くの人が理想の人生を生きたいと望みながらも実現されるかどうかは、積極的にリスクをとっていけるかどうかにあります。
生きていくには生活できるだけのお金はやはり必要で、意にそぐわない仕事をしているという人もいるのでしょう。
だからといって、不満だらけの現状に甘んじていていいのでしょうか。
人生、流れに乗ることはとても大切だと考えますが、妥協して流されてしまってはもはや自分の人生ではありません。
意にそぐわなくなった流れなら、別の流れに乗ってみるしかありませんし、流れを変えるのにはやはり相当なパワーを必要とします。
これまでなんとなく流されてきた人生なら、「人生を生きるとは流れに乗っていればいい」との観念で生きてきたといえます。
しかしここに疑問を持ったのであれば、これからは「人生は自分自身で流れをつかんでいくものだ」と考え方を改めていきます。
考え方を改めるというのも、相当なパワーを必要としますが、まだ見ぬ自分自身と対峙することになるので、当然のことです。
人生を変えたいと願うなら、その目的をしっかりと見定めます。
目的地のない旅は、流浪の旅でしかなく、得られるものも少なく時間の浪費となります。
目的地を定め、なぜそこへ行きたいのかをはっきりさせることで、これから踏むステップも明確になってきます。
なによりもその目的地にあるであろう自分にしか分からないワクワク感こそが、夢実現へと行動させる原動力となります。
仕事を辞めるなどのリスクを積極的にとっていける人も少ないでしょうし、さまざまに理由をつけて、行動せず同じ場所にとどまるほうが安全で楽です。
本気で夢を叶えたいのなら、まずは比較的ムリなくできることから始めてみて、目の前の景色がどのように変わっていくかをじっくり様子を見てみます。
おのずと何かしらの自分自身の考え方や行動に変化を感じるはずです。
そのひとつひとつの変化の過程を経る時点で、もうすでに夢実現へと一歩を踏み出しているということになります。
本意をあきらめ無難にいきるか、自分に正直に後悔のない人生を生きるか。
選択するのは自分自身であることに他なりません。

本書を読み終えて kou’s書籍レビュー
これまでの人生はどうだったかと振り返ってみると、様々な思いが込みあげます。
あの時、別の選択をしていれば・・・
それは、今、理想の人生を描けていないのかもしれませんが、しかし、仮にその別の選択をした人生を歩んできたとしても、同じ後悔を抱いているのかもしれません。
これまでの人生はすべて、自分自身が選択して自分の観念によってつくり出してきたもののだということは否定できません。
それならば、これまでの人生で育んできた自分の強みを活かして、今ここから自分の理想の未来を描くことに注力することはできます。
周りの環境や境遇に流され妥協した人生を歩むも、自分の理想とする人生を夢として描き実現に向けて邁進する人生を歩むも、自分で選択はできるのです。
記憶に新しいパンデミックによって、私たちの生活は激変したといってもいいでしょう。
これまであたりまえとされた常識はそのほとんどが書き換えられ、新しい生活様式と行動が求められています。
本書のタイトルにもある「うまくいく考え方」は、新時代をより良く豊かに生きるためのマニュアルとして、また自分の生きる目的を見定めるために実生活に取り入れてはいかがでしょうか。

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