機嫌をデザインするとは?

機嫌よく生きるとは、どのような生き方でしょうか?
本書内では、「機嫌をよく保つには、まわりに期待をしない。景色としての自分を美しく保つ。」とあります。
あらためて考えますと、「機嫌よく生きる」とは、つねに「上機嫌」でいることとも言えます。
景色として自分を客観的に眺めたときに、「まわりの景色とも調和し美しくありたい」との思いも大切で、それは自分自身の感情をコントロールすることともいえます。
「機嫌のデザイン」は、プロダクトデザイナー、また、Twitterで人気の秋田道夫さんの著書です。
本書では、他人に左右されずに、つねに機嫌よく生きるためのシンプルな考え方を紹介しています。
ムリをしない、背伸びをしない自然体でありつづける生き方は、ご自身にとって良い刺激となり、新たな価値感」との出会いともなるでしょう。
向上心とのつきあい方
大方の人は実は生活が豊かなのではないかと思うんです。
機嫌のデザイン 第1章 機嫌をデザインする
でも常に「向上心」というプレッシャーがあって、今の満足に浸ってはいけないような気持が働いている感じがします。
僕たちすべての人には常に「向上心」があります。
「向上心」があるからこそ、少々つらいことや苦しいことがあっても前を向いて生きられるのではないでしょうか?
しかしその「向上心」が強迫観念になってしまっては本末転倒です。
「こうあらねばならない」とか、「こうあるべき」などと、自分を知らず知らずのうちに苦しめてはいないだろうか?
一度、立ち止まって自分自身を省みてみましょう。

人間関係の考え方
愛されるためだけに、自分を変える気はないです。
機嫌のデザイン 第2章 人間関係をデザインする
もっといえば、「誰から」愛されたいかという対象を限定して考えることもしません。
偉い人に愛されたいとも思いませんし、そもそも「偉い人」の定義も曖昧です。
誰と会う時にも油断をしない。これがわたしのの基本スタンスです。
誰しも多くの人に愛されたいと願うものです。
その「誰からも愛されたい」という思いが強すぎますと、自分自身を見失ってしまいます。
つねに自然体であるために人に知られたくない弱い部分、誰しもが持つ人間として当たり前の「不完全さ」をさらけ出せたとき、自然と人間関係も厳選されます。
ムリしない、背伸びをしないことこそが良好な人間関係を持つ、コツです。

仕事との向きあい方
専門家でもなく、総合職でもなく、その間にある「名前のついていない何か」であろうとしたのでしょうね。
機嫌のデザイン 第3章 仕事をデザインする
間に漂い、間を埋める感じ。会社員としての機敏ですよ。そしてその選択が、わたしにとっては最適だったということです。
働く目的は人それぞれでも、立身出世は、会社員であるならば喜ばしいものともいえます。
それでもあえて出世の道を選択しない生き方も価値があるのではないでしょうか?
もちろんそこには、自分のキャリアに対して夢や目的があってはじめて意味が生じます。
常識という先入観をとりはらい、世の中を広い視野で考える視点をもつことで、より自由な生き方を選択し、実現していくことができます。

感性の磨き方
わたしが考えるのは「黄金比」ではなく「黄金視」という考え方。
機嫌のデザイン 第4章 感性をデザインする
つまり見る側の工夫によって、ものを美しく見る角度があるのではないかということです。
感性とは、その人のものを見たり感じたりする傾向や考え方のクセともいえます。
細長い円筒の花瓶を横から見れば長方形に、上から見れば丸く見えます。
すべてのものごとを、どのように考え、どのような視点で見るかによって、受け取る情報やその感じ方は、まったく異なるものとなります。
どうせなら、心があたたかくなり、笑顔が絶えないものの見方を心がけていきたいものではないでしょうか?

本書のおすすめポイント・まとめ
僕が本書を手にとったきっかけは、秋田道夫さんのツイートがきっかけです。
「出かける時にはユーモアと機嫌のよさをポケットに」
この、シンプルかつポイントをついた文章で、いざ、身だしなみを整え出かけようとするシーンが映像として脳内で再生されたのを記憶しています。
本書全体として語られているのは、ムリをしない、背伸びをしない、人の評価を気にしない、信念にしたがって自然体で生きていくことの「気持ちよさ」なのだろうと受け取りました。
僕たちは総じて、より良い仕事、良好な人間関係、より豊かな生活を求めます。
それは決して悪いことではありませんが、「より良い人生」を求めるあまり、つい背伸びやムリをして、自分に負荷をかけすぎてはいないでしょうか?
日々、日常に少々窮屈さを感じたとき、息苦しさやつらさを感じたときに本書を手にとってみてはいかがでしょうか?
「肩の力を抜いて生きていくのも悪くないなぁ」と感じられれば幸いです。
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