人生を変えるサウナ術　なぜ一流の経営者はサウナに行くのか？　書籍レビュー

著者／本田直之・松尾大　　発行／株式会社ＫＡＤＯＫＡＷＡ

サウナが人生を変える？

ところでサウナって、どうなのよ？

サウナと聞くと、「熱い」「つらい」「苦しい」「昭和のおじさんっぽい」などというイメージを抱く人も多いのではないでしょうか？
近年、メディアによる報道や映画・ドラマなどによる映像表現の効果で、サウナに対するこれまでのイメージが変わりつつあり、またその健康効果についても様々な研究結果や口コミなどを通して広く一般的に認知されてきています。

サウナの入り方として、「サウナ→水風呂→外気浴」というより気持ちよく入るための一連の流れが明確となり、サウナ愛好者「サウナー」が、周りに正しいサウナの入り方を教え始めたという時代背景もあり、今ではサウナ関連のイベントも行われるようになり新たなカルチャーとしての地位を確立しつつあります。

正しくサウナに入ることで得られる肉体的・身体的効用とは？

①運動後の爽快感、リフレッシュ効果
②良質な睡眠効果
③食事が美味しくなる
④免疫力が高まり風邪を引きにくくなる
⑤心臓病、アルツハイマー病などの健康リスク低減
などの、フィジカル（肉体的・身体）効果が期待できます。

サウナを習慣化することで得られるメンタル的効用

①自律神経が鍛えられ精神が安定する
②幸福を感じやすくなる
③デジタルデトックスとマインドフルネス
（デジタル機器環境からの隔絶で得られる、メンタル（自己瞑想）効果）

新たな社会的接点やコミュニティを得られるソーシャル効果

①心と身体の距離がゼロになる
（裸であるがゆえ、誰とでも先入観を持たず向き合える）
②サードプレイスとしてのサウナ
（職場でも家でもない、第３の場所を持てる）
③サウナでつながるコミュニティの輪
（サウナという共通項によって広がっていく様々なご縁や、社会的なつながりを得られる、ソーシャル（社会的）効果）

注）心臓疾患がある人や、体調の優れない場合はサウナには入らないようにしましょう。

サウナが私たちに与える様々な効用

忙しい現代を生きる私達は非常に多くのストレスとともにあり、ストレス解消の手段として「お酒」や「飲み会」などのいわゆる「発散」を主としている人々が多くいる中、サウナでストレス解消する「内省」の重要性を本書では訴えています。
サウナに入ることはデジタルデトックスとマインドフルネス（デジタル機器環境からの隔絶と自己瞑想）であり、疲れている自分や頑張っている自分と向き合い、認め、癒してあげることで、今後のより良い仕事や、社会へのアウトプットへとつなげていくことが期待できます。

本書を読み終えて　kou’s 書籍レビュー

「サウナ→水風呂→外気浴」の基本のサイクルを「ととのう」「ととのえる」と比喩し、サウナが利用者に与えるさまざまな影響を丁寧に解説しています。
サウナ愛好者には「うんうん」と思わずうなずいてしまう内容で、かつ、サウナの本場フィンランドや、諸外国のサウナ事情などの新たな発見記事も盛り込まれているところもまた大きな魅力です。

サウナ初心者や、未経験者、むしろ苦手な方とってはとてもディープな内容で、かえってサウナを敬遠しそうにもなるかもしれませんが、そもそもこういった書籍が刊行されるということ自体、サウナという文化がかなり身近に感じられる時代になってきたということではないでしょうか。

「サウナって身体にいいものなのかな？」「サウナって何だか良さそう・・・」

本書を是非、読んで頂き、少しでもそう思っていただけたら是非、一度サウナに足を運んでみて頂きたいと思います。
体験してみてどう感じるにせよ、一つや二つ必ず「サウナっていいもんだな」と体感できる多くの魅力がサウナにはあるからです。
その小さな発見から、サウナ道、いわゆる「サ道」の道に、あなたもその一歩を踏み入れていることでしょう。